昨日、松浦弥太郎さんから原稿を受け取りました。
今回の写真集の巻末におさめるエッセイ原稿です。
『STILL LIFE』のシリーズの一部は、雑誌「暮しの手帖」の巻頭扉ページで2011〜2013年にかけて連載された写真が含まれています。「暮しの手帖」連載時は、毎回私が数点の写真を提案し、編集長であった松浦さんがその中から一点を選ぶというやりとりが続きました。
私はこのやりとりの、会って言葉を交わさないかわりに写真だけで会話をしてるみたいな、その距離感がとても好きでした。部屋を撮りためた写真群を「STILL LIFE」という一冊の写真集にまとめようと思いついたきっかけは、この編集作業にあったとも言えます。
昨日、松浦さんから受け取った原稿には、結局言葉にならない、と私が早々に放り出しているものを、丁寧に拾い集めるような、真摯なあたたかさがあって、私はこれからしばらく暗室作業が続く間、松浦さんの原稿を方位磁石がわりにしながら、もう一度自分がまとめようとしているものを考えてみようと思います。
PRELIBRI 一之瀬
