Freedrum2をご支援いただいた皆さまへ
少し間が空いてしましたが、メーカーより届きました現在の開発・生産状況に関してご報告いたします。
また、残念ながらお届け時期に変更が生じる見通しです。新しいお届け時期と返金についても記載がございますのでお読みいただければ幸いです。
まずFreedrum 2の生産は、下記2つの要素に依存します。
・部材調達:Freedrum 2を構成するすべてのパーツ(プロセッサ、センサ、ドラムスティック、ネジなど)
・認証と規制:製品を出荷する国や地域ごとに必要となるプロセス
・組立ラインの準備:製品を組み立てる製造パートナー
・機械設計:製品がどのように組み立てられるかと強度
・電気設計:プリント基板とすべての電気部品
・ファームウェアの開発:ドラムスティックに搭載され、楽器を演奏できるようにするソフトウェア
生産面では、すべての部品の確保が完了し認証も実行可能な状態になり、現在は組み立て工程の最終調整をしています。
エンジニアリングの面では、機械設計は2種類のビルドで修正を行い、現在最終調整中です。電気設計は7回の修正が行われ、信号品質を向上させるための最終調整をしています。
現在、最も頭を悩ませているのは、ファームウェアの開発と製品のプレイアビリティです。
Freedrum2の一番の目標は、ドリフトと呼ばれる問題を排除することにあります。
最初のバージョンを持っている方はご存知かもしれませんが、時間の経過と共にじょじょにドラムの位置がずれてプレイアビリティに問題が出てくるという課題がありました。
ドリフトは、演奏中にドラムを所定の位置に維持しようとするアルゴリズムによって引き起こされます。
これは、使用したセンサー(IMU:慣性計測装置、動きや角度を把握できるセンサー)が、空中に大きな力で放り出されることを想定していないためです。ドラムスティックは振り回すと1000Gの力がかかると言われています。Freedrumのアルゴリズムは、これを防ぐために最善を尽くしていますが、それと同時にアルゴリズム自体が原因にもなり得ます。
ドリフトの解消には、新しいタイプのセンサーを取り入れる必要がありました。
・IMUの再校正
・周囲のドラムの位置を把握する
そのため、これまで製品化されたことのない技術で、まったく新しい仕組みを構築する必要がありました。このソリューションに誇りを持っていますが、特許を申請中だったため、どのように機能するかの詳細をお伝えすることができずにおりました。
Freedrum1と2の複雑さは、ロジックプロセッサ(CPU)の数で測ることができます。
・Freedrum2では5つのCPUを使用
・4つのCPUが無線で互いに通信を行う
・各ドラムキットはCPUの機能が異なるため2種類のソフトウェアが必要
そのため、低遅延の演奏に適した独自の無線通信方法(独自のRFプロトコルともいう)を開発する必要がありました。
この仕組みを構築するために必要な時間と開発体制を過小評価していました。
現在の開発チームは2人ですが、チーム内のリソースを増やし、さらにタスクの構造を改善することで、少しでも早くお届けできるよう全力を尽くしています。
現在の見込みでは、7月のお届けになる予定です。大幅なスケジュールの遅延に関して、お詫び申し上げます。
私たちは、すべてのお客様に楽しいユーザー体験を提供することを約束し、この要件を満たすまでは出荷を開始しないことにしています。お客様が製品を受け取るのと同じくらい、我々もFreedrum2を皆様にお届けするのを心待ちにしています。
メーカーとの協議の結果、このたびの出荷遅延を受けまして、希望する方には支援のキャンセルおよび返金を受け付ける事となりました。 ご希望の方は下記フォームよりご連絡お願いいたします。
Freedrum事務局