ぼくが、ネパールに学校をつくる!
28歳シャラド・ライの挑戦。

【YouMe School訪問レポート Vol. 3】〜Momoさんから〜

いつも応援ありがとうございます。

今回は、2016年2月末にYouMe Schoolを訪問したMomoさんの訪問記をご紹介します。


Q. 参加に至った経緯は?どんな経験を求めて参加されましたか?

2015年10月に、同じ大学に通う友人を通して、YouMe Nepal の存在を知りました。友人が大学内でYouMe Nepalの学生支部を立ち上げようとしていて、活動やネパールをもっと知りたいと興味本位でYouMe Nepalに関わったのがきっかけです。当時、私はネパール出身の留学生の知り合いがあまりおらず、またネパールについて全くといっていいほど知識がありませんでした。大学内でYouMe Schoolを紹介する側ではありましたが、現地に行ったことがなく、ネパールについてもあまり知らないという状況でした。

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ネパールに行き、現地の文化を見たり、触れたりすることで学生支部のメンバーとして新しい発見や、今後の学生団体としての新しいアイディアが見つかるかもしれないと思い、参加しようと思いました。また私は2016年3月に大学と卒業するので、コタンに行きYouMe Schoolに訪問することが学生最後の挑戦でした。

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Q. 参加を決意した後、ネパール訪問以前の準備段階でのお気持ちやエピソード等を教えて下さい。

日本のお菓子、生徒に寄付するペン、自由帳、ネームタグ、風船、折り紙、色ペンなど現地の学校に持っていきました。今回が初めてのネパールへの訪問でしたので、ネパールに行く前は、空気、交通、食事、トイレなどを心配していました。腸チフス、破傷風、A型肝炎の予防接種を打ち、日本で風邪薬、整腸剤、のど飴などを用意し、健康管理を意識して準備をしていました。

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Q. 日本を飛び立ち、無事にネパールに到着しました。コタン郡YouMe School訪問以外の旅行では、どんなことがありましたか?

ネパールは驚きの毎日でした。食事、交通、トイレ、宗教、環境など日本と異なるので、初日はカルチャーショックを受けました。今回は車での移動が多く、ネパールの様々な環境を自分の目で見たり、現地の方々に会うことができました。ネパールで嬉しかったことは人がとても優しかったことです。レストランやお家に訪れた際は、訪問客の私に、伝統的なおもてなしをしてくださりました。

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辛かったことは衛生面です。私はもともとお腹が弱く、滞在中に辛い食べ物や水で2,3日お腹を壊しました。宿泊先のトイレを使用した際に、間違って紙を流してしまい、トイレを数回詰まらせてしまったので、今後ネパールのトイレに行くことが少しこわいです。

一番楽しかったことは、やはりネパール人との出会いです。大学で一緒に勉強しているネパールの留学生と現地の人は異なり、またお互いの文化をよく知らない状況だったので、現地の方と触れ合いながら現地の文化を学んだような気がします。また、嬉しかったことは、ネパールに「モモ」という日本の餃子のような食べ物があり、私の名前に「もも」が付くこともあり、ネパール人にすぐに私の名前を覚えてもらえたことです。名前で笑ってもらえて、会話が弾んだり、子どもが「もも」と近づいてきてくれたりしました。

ちなみに、私のネパールで一番好きな食べ物は「モモ」です。

Q.コタン村のYouMe School訪問や現地の人々との交流、ホームステイの経験はいかがでしたでしょうか。

ホームステイを体験させて頂き、ありがとうございました。2泊3日ライさんのお母様やその親戚や子ども達に食事を提供して頂きました。初日に彼らが豚のステーキと伝統的なお酒を我々訪問客に振る舞って下さりました。ライさんの家の皆さんはとても働き者で、特に子どもたちがよく働く姿にはとても驚かされました。子ども達は朝6時くらいから家畜の手伝いや皿洗い、掃除などをして働き、その後1時間半かけて山を登って学校に行きます。学校から帰ってきて、少し遊んだり、皿洗い、夕食の手伝いなどをし、夜の11時くらいに寝ます。8歳くらいの男の子の手をたまたま見た際、本当に子どもの手かと疑うくらいグローブのように手の皮膚が固く、とても印象的でした。

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ライさんの家で教えていただいた腹痛と喉の炎症の治療法がとても忘れられません。喉の調子が悪い時に、見た目が果物のような直径2,3㎝の実を食べました。味はとても苦いですが、とても効きました。一緒に旅行していた知人も、日本から持ってきた薬を飲んでも効かなかったのにその実を食べたら、次の日に喉の痛みが改善されたと言っていました。またお腹が痛いとき、鶏の嘔吐物を飲ませるとすぐに良くなると聞きました。この治療法は私の中でとても衝撃的です。この村では(精製された)薬に頼らず、人々の経験と知恵で健康を維持するといった文化があることに気づき、もっと他の文化も知りたいなと思いました。

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Q. 日本に帰国後、ご自身の感じ方や生き方などに何か変化は起きましたか?

日本にいるとき、以前よりもごく普通の生活が幸せに感じるようになりました。ネパールでは若者が海外に出稼ぎに行くなど、家族が離れ離れで生活を送っています。滞在中も、マレーシア、日本、ドバイに出稼ぎに行っている人、今後行く人にお会いしました。そうした状況を目にすると、家族が近くにいることがとても幸せに感じます。また、私の家族が病気をせず、健康で生活を送っていること、私自身健康で日々生活を送れること、大学で勉強すること、友人と話すことなど、今まで当たり前だと感じていたことが、ネパールに行ってから、それら一つ一つを幸せに感じます。

ネパールに滞在中に、YouMe School以外に別の小学校にも行きました。その学校はYouMe Schoolと同じく山の上に学校があり、学生の数も同じくらいです。その学校で両親宛の感謝状を英語で書く授業を行いました。その際、どの学生も両親に学校に通わせてもらうことに非常に感謝し、皆勉強が好きだと書いてありました。また彼らの将来の夢について英語でスピーチする授業を行いました。どの学生にも夢があり、学校で勉強ができる環境を今後も与えてほしいと思いました。2つの学校訪問やネパール人の生活を目にして、勉強は財産だという言葉をとても重く感じました。

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Q. 今回の旅で反省点などはありますか?

実際現地に行ってみて、出発する前に基本的なネパール語を勉強すればよかったと後悔しました。ネパールでは、特に都会の若い方や普段仕事で英語を使われる方は比較的英語を喋れますが、山村部では英語はほとんど通じず、覚えたネパール語かジェスチャーだけでなんとかコミュニケーションを取っていました。小学校に訪れた時は、高学年の学生とは英語でコミュニケーションを取れましたが、低学年の生徒とはジェスチャーのみでした。基本的なネパール語だけでも学習しておくと、現地の年配の方や幼い子どもたちともっと関われたのかなと思います。

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あと、初めてネパールに行く方には、「期待しない」ことをお勧めします。滞在中にネパール人に何度も言われた言葉が「期待しないで」でした。ネパールは日本のようにゴミを決められた場所に捨てる習慣がありません。基本的に道路やありとあらゆる場所にゴミを捨てます。したがって、道路の端にはゴミが散乱しています。私はゴミが散乱した環境が苦手で、最初はその環境に慣れませんでした。その他にも、ネパールは日本に比べ、交渉の国なので、人によっては大変な思いをするのかなと思います。ネパールに行く際は臨機応変に物事を対応しなければいけないことを身をもって学びました。

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Q. 今回の訪問で、何かを得ることはできたでしょうか?

現地の人となるべく同じような生活を送ることと心掛けて旅生活を送りました。ネパールでは水、ガソリンが不足しています。そのため、滞在中はシャワーは3日に1度、節電、節水、停電の生活を送りました。そして、2週間その生活をし、日本に帰国し、日本で普段の生活を送っていると、複雑な気分になります。資源不足で停電・3日に1度のお風呂生活から何でもある生活に戻り、正直ネパールでの生活が夢だったのかなと疑います。

得られたことは、限られたもの・状況の中で考え、自ら行動し、高めることです。村では水資源が豊富にあるわけではないので、一人ひとり水の使用量は限られます。また他のもガソリンや食べ物など限られた資源をみんなで分けます。最初のほうはとても不便に感じていましたが、みんなで共有・協力することで、対人関係で適当にしてしまった自分自身の悪い部分など見え、今一度自分の行動や態度を振り返ってみる良いきっかけになりました。

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Q. YouMe Nepalに向けて、メッセージをお願いします。

YouMe Schoolに実際に行ってみて、先生の指導・教室・1日のスケジュール・授業の雰囲気が想像してたより、とても良かったです。学校に行くまでの子どもたちの通学路は想像を超える程、大変な道のりでした。標高1500メートルの山のため、少し登るだけで息が上がってしまい、何度も休憩をしました。日本の教育システムがYouMe Schoolにも導入され、校内は清潔でした。他のネパール人から、ネパールではゴミを片付ける習慣があまりないと聞いたので、ゴミを集めて片付ける取り組みは非常に良いと思います。YouMe Schoolから今後も、環境保護活動としてゴミを綺麗にする若者が増えてくれると思います。学業以外にもそういった取り組みを今後も続けてほしいです。


(2014.5月TV番組放送「ホムカミ」での風景)

授業の風景を見て感じたことを少しだけ述べたいと思います。私と学生数名で高学年のクラスで英語の授業を1時間ずつ行いました。競うゲームやクイズ、学生の夢は幸せについて英語でB3用紙に書いてもらいました。その際に、学力の差に気づきました。手を挙げる子は何度もあげる、またはどんどん文章を書いていく子がいましたが、中には隣の子を見て真似するといった子もいました。生徒全員の授業理解度を確認するため小テストを毎回の授業で行うことは如何でしょうか?

YouMe Schoolがあるネパールに、また訪れたいです。4月から社会人として働き始めるので、当分訪問は厳しいかと思いますが、今後もYouMe Nepalの活動を応援したいです。

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Momoさん、ネパールとYouMe Schoolへの訪問、ありがとうございました!

■YouMe School
ライ達が始めた夢小学校。こちらから詳細をご覧いただけます。
http://youmenepal.org/youme-school

訪問を希望される方は、
youmenepaltrust@gmail.com
まで、お問い合わせください。

2016/03/24 21:16