この画集には大勢の方々の協力を得ています。先日、編集室にはスペインのクエンカ在住で、堀越千秋さんの若い時からのお知り合いである画家の又木啓子さんもお見えになりました。1976年に堀越千秋さんが、マドリードに留学した頃の話もお聞きいたしました。
●画集の編集もいよいよ最終コーナーに差し掛かっています。今回の堀越千秋画集では、第一に彼の残した作品の調査、選定、第二にそれらの撮影、さらに彼の書き残した文章、関連する資料の収集などの作業に膨大な時間を費やしました。約1年半の時間をかけた資料収集、撮影に一区切りをつけ、いよいよ 本格的な本作り、編集に取りかかっています。
● 画集の編集は、作品の分類そして配列、関連する資料の配置など、アートブックとしての体裁も整えなくてはなりません。パソコンの画面上だけではなく、実際にレイアウトした見開きページを配列し、それらを床に並べ、俯瞰して全体の構成バランスを見ます。写真はその様子です。
画集レイアウト(割付)を床に並べて全体のバランスを見る。
●最近の美術書では類を見ない500ページに及ぶ大冊になります。今、懸命に作業をしておりますが、印刷、製版も完璧を期して、望みうる最高の画質を実現するように努力しております。装丁、表紙カバー、扉ページ、内容の一部を紹介致します(編集途中で一部変わることもあります)。
画集の表紙カバーです。
500 ページを超える大冊になります。
ページ組見本。「序章、 画家・堀越千秋誕生まで」 扉ページ。
写真は川崎研撮影「若き日の堀越千秋、東京芸大1年生」
ページ組見本。初公開「芸大時代、1973年、堀越千秋のプラド美術館での模写」。このほかにも貴重な写真、初めて公開される作品など多数収録されます。
●最高の画質を維持するために、レイアウト、色校正、製版、印刷と諸々の作業に、これから数ヶ月の時間を要します。そのため刊行までに、最低でもあと4ヶ月は必要となります。堀越千秋の名に恥じない、すばらしい画集をお届けしようと思っております。今しばらくお待ちいただきたくお願いいたします。
(大原哲夫)