新しい生活様式のための新しいコミュニケーションツール『BONX mini』
リモートワークや業務現場での利用に最適!
【発話検知技術や独自通信システムでコロナ対応の最前線でも活躍】

離れていても、良質な会話はできる!CTO楢崎が語る「BONX mini」

働き方が多様化する現代において、ビジネスや日常生活のさまざまなシーンでシームレスな音声コミュニケーションの需要が高まってきています。2016年にスマートフォンと接続すれば最大10人との同時通話を可能にしたデバイス「BONX Grip」を販売して以来、ハードなアクティビティシーンや百貨店、医療などの現場業務における業務効率を求めるビジネスシーンでも、少しずつ導入されています。

また、法人向け音声コミュニケーションシステム「BONX for BUSINESS」、「bonx.io」をリリースし、業務アプリケーションと連携すれば、業種業態に応じて音声データを活用した業務効率の改善を実現することを可能にするサービスを展開しています。 2019年には新たなデバイスとなる「BONX mini」の開発に着手。ヒアラブルデバイスの可能性に挑戦を続けています。 今回は、CTOを務める楢崎雄太がこれまでの開発過程を振り返りながら、「BONX mini」誕生の話や音声コミュニケーションデバイスの可能性をお伝えします。

 

ハードアクティブのシーンで活用する通話テクノロジーから始まった

 

最初のプロダクトとなる「BONX」が誕生したのは、スノーボーダーでもある弊社代表の宮坂が「スノーボードをしながら話せるコミュニケーションツールが欲しい」と考えたことがきっかけになりました。

スノーボードは雪山で使用するのが前提なので、ネットワークが不安定な中でも通話ができることが必要でした。電波が途切れれば再接続しようとスマートフォンなどを取り出したりする動作が発生するし面倒。「伝わらない」ということがプレーヤーにとってはストレスになるので、そこを解消できる音声通信を自分たちで一からつくることにしたんです。

何しろ、雪山でストレスなく使用できるコミュニケーションデバイス。製品化するために、サンプルをつくってはリアルな検証をするために、何度も山に出かけることもありました。

ハンズフリーで話せるということが重要で、さらに聞き取りやすい高音質で安定した通信ができなければならない。そのための検証が非常に大変でしたね。雪山で使用するツールなので、代表たちと雪山に出向いては上まで登って検証して……。大変でしたが、一方でスキーヤーやスノーボーダーたちからは取り組みに共感をしてくれたり、期待の声をいただきました。

ウィンタースポーツに携わる人たちの賛同の声や応援を糧に、スマートフォンを取り出さず、ネットワーク環境に依存せずともグループ通話を可能にするプロダクト「BONX」が誕生し、さらに1年かけて改良を加えた「BONX Grip」が2017年に本格販売されました。

そうしたら、スポーツシーンでの利用だけではなく、徐々にビジネスシーンでの利用に関心を抱いてくれる企業様が増えていきました。そんな状況を鑑みて、2018年に「BONX for BUSINESS」という企業様向けのコミュニケーションシステムを提供開始しました。スマートフォンを活用して、「BONX Grip」や手持ちのイヤホンで最大30人のグループコミュニケーションできるものです。ありがたいことに、少しずつ企業様に採用いただくことが増えました。

2019年には同システムの活用の幅を拡げるサービス「bonx.io」をリリースし、業務アプリケーションと連携すれば、業種業態に応じて音声データを活用した業務効率の改善を実現することが可能になりました。

当初は、飲食店や建設現場などで需要があると想定していましたが、百貨店やハイブランドなどの小売業においても積極的に導入する予想以上の反響があり、音声コミュニケーションの可能性をお客様によって気づかされる事例も出てきていますね。 「BONX mini」小型軽量化による廉価版デバイス実現への道 「BONX Grip」は、ハードなアクティビティで使用する目的のデバイスとして、ボタンの押しやすさや、激しく動いても外れないよう耳周りを覆うつくりになっていました。音声コミュニケーションデバイスとしてありそうでなかったからこそ、現場で使って頂いたユーザーさんからの評価は上々で、「実際に現場で試してさえ貰えば良さが伝わる」ことに自信を持ちました。

しかし、「BONX Grip」は約15,000円という気軽に手にとって試せる価格ではなかったというのもあり、BONXの体験に触れるユーザーさんがなかなか増えていかないという課題がありました。ビジネスシーンや日常生活での需要が高まってきたことを踏まえ、2018年により小型軽量化した廉価版「BONX mini」の開発がスタートしました。

「体験そのものに慣れて欲しい」「BONXの世界観に触れてほしい」という強い思いで、小型かつ低価格で提供できるデバイス製作に着手しました。廉価版をつくるために非常に困難だったのは、最適なサイズと機能を選定すること。設計においては、左右兼用のワンサイズフィッツオールを目標としていました。

まず「BONX Grip」ほど派手に動くシーンは想定していなかったため、耳を覆うパーツは外しました。それでも簡単に耳から外れてしまうことは避けたいので、顔に密着するような形状にしています。回転するツノ部分で耳にフィットさせ、耳の穴など3点保持で耳にかかる負荷を分散させているんです。長時間装着しても痛みが出にくい形状を実現でき、装着感は心地よいと思います。

 

また、私たちのデバイスは会話が必要なシーンで人の声をストレスなく拾い上げることに特化しています。そのため、音楽を聞くイヤホンは耳を密閉させることでよりよい音が届くようになっていますが、「BONX mini」は開放型にして周囲の音も聞こえるように設計しています。密閉していると、接客シーンの場合であれば目の前のお客様の声が聞こえない可能性もあるし、道を歩いているときには自動車が後ろから近づいているのに気づけないこともあるので、安全性の懸念が出てくる。そのため、密閉せずとも人の声が聞こえるようチューニングしています。

 

イヤホン本体は約5g、約3.5時間の駆動で付属のケースで充電すれば最大約18時間の使用を可能にしました。
価格も10,000円でお釣りがもらえる金額です。 デザイン性も追求し、BONXの確かなクオリティを維持した小型で低価格のものをつくることができたと思っています。

どんな方にでも手に取りやすいものになったと思いますので、多くの方にぜひ体験してみてほしいです。 ありそうでなかったヒアラブルデバイス体験を、届けます。

「BONX mini」のこだわり

話す、聞くを快適にし、音声によるコミュニケーションを円滑にする「BONX mini」。小さなボディーの中に、ものづくりの素晴らしい技術が詰め込まれています。

 

 

発話検知 ハンズフリーで常時接続できる!

話すだけで通話が始まる、ボイスアクティベーション技術搭載だから面倒な操作はいりません。ノイズフィルターも実装しており、正確に人の声だけを検知し、聞き取りやすくなっています。

距離無制限 10人まで相互通話が可能!

独自のスマートフォンアプリとBluetoothイヤホンを組み合わせ、インターネット通信で最大10人まで距離無制限でグループ通話ラグはほぼ発生しないので、電話と同様にストレスなく会話ができますよ。

 

自動再接続&驚きの接続安定性 不安定な電波環境でも接続安定性を実現。

さらに、接続が切れても自動で再接続してるので、いちいち自分で操作をする煩わしさはありません。 ノイズフィルターで音質の最適化を実現 「人の声の聞き取りやすさ」にフォーカスした独自の音響設計で、雑踏の中でも声が聞き取りやすくなっています。

ノイズキャンセリングも実装しています。 録音テキスト化 デバイスを通して行った会話の録音・テキスト化の機能が備わっています。
*一部機能の利用には有料版アプリへの登録が必要になります。

感覚値だと80~90%はテキスト化できている印象です。弊社では社内会議の議事録などに活用しています。 プッシュトゥトーク(PTT) ショップ、イベントなど様々な現場やオケージョンで、トランシーバーのようにワンボタン操作で使用することも可能です。

接客などの場合は、お客様の声と自分の声の両方に反応する可能性もあるため、その場合はボタンを押すことで誤検知や手間をなくせるようにしています。長時間バッテリー 通話時のみ通信するので、バッテリーや通信料を節約します。
本体は約3.5時間の連続通話ができ、充電ケースとセットにすれば最大約18時間使用が可能です。

左右両耳兼用/超軽量のボディに独自の装着システム

耳にフィットする形状、超軽量で、長時間着用していても痛くなりづらい快適な装着性を実現しています。一つのデバイスで、左右両耳に着用が可能です。

私たちが「ツノ」と呼んでいる耳の上部に当たる突起は、絶妙なしなりがあって柔らかい素材なので、耳に優しくフィットしてくれます。 スリック&ミニマルなデザイン スタイルにこだわる人にふさわしく、また「BONX GRIP」の世界観を維持しながらスリックでミニマルなデザインにしました。

ビジネスでもプライベートなど、どのシーンにもマッチします。 テクノロジーを軸に、コミュニケーションの解決を スマートフォンと「BONX mini」があれば余分なデバイスを持ち歩くことなく、簡単かつ安定的な通話が楽しめますが、よりよいユーザー体験になるようさらにサービス全体を向上させていきたいと思っています。

現在は1つのトークルームでのみ会話が可能となっているので、複数のトークルームに入れる仕組みをつくれたらさらに効率化が図れると考えています。リモートワークとかが世の中で増えてきている中で、チームとしての意識が低くなったり、孤独になりがちなこともあると思うのですが、「BONX mini」ならば、発した声を検知してすぐに会話ができるので、ちょっとした雑談もできる。まるで誰かが隣にいるような、人とゆるやかにつながっていられる感覚は、リモートワークなどの働き方が増えてくるとより重要になってくるし、デバイスの可能性を感じています。

 

グループトークで、会議に途中から参加した人が「今どこまで話が進んでる?」なんで個別にひそひそトークなんかもできたら便利ですよね(笑)。 BONXメンバーは、日々「BONX mini」などのデバイスを使用して打合せや会話のやり取りを日常的に行っていますが、なくてはならない便利なデバイスであると実感しています。

BONXが提供するプラットフォームを使用して、ユーザー側がカスタマイズしながら音声によって業務効率が向上したり、日常生活で新たに会話を楽しむきっかけとして活用してもらえたら嬉しいです。 物理的な距離に違和感を持たせない音声ソリューションは、ますます注目されていくことが予想されます。

BONXは、日本発のヒアラブルデバイスのスタートアップとして邁進しながら、ユーザー体験をテクノロジーを軸に解決していきます。 小型軽量化して、より手に取りやすくなった「BONX mini」は、新たなライフスタイルを提案するヒアラブルデバイスです。

対面のコミュニケーションは大切であり、これからも直接会うことの価値は失われることはないと思っています。
それでも、新しい音声コミュニケーションのカタチとして、「BONX mini」の存在はよりユーザーのライフスタイルにいい影響をもたらしてくれるはず。会話を楽しんでほしいです。
ぜひ「BONX mini」を体感してみてください!

<プロフィール>

CTO 楢崎 雄太

東京大学大学院時代に音声信号処理の研究に従事したのち、ボストン・コンサルティング・グループにて多数の製造業クライアントの戦略プロジェクトに参画。
同社で同僚だった宮坂と共に2014年に株式会社BONXを創業し、現在は"BONX"の開発・生産・オペレーションの統括を実施。キックボクシングで仕事のストレスを解消しつつ、プロレス・サウナの話をしてはみんなに迷惑がられる日々。

2020/03/30 17:48