世界の中の日本文学に光を当てる――
文芸誌『jem』日本文学の海外受容・翻訳の状況を大特集した号を刊行したい!

早稲田大学文学学術院教授・翻訳家の松永美穂先生から応援メッセージが届きました!

こんにちは、発起人の木村夏彦です。プロジェクトも残り16日ということになりました。本日は、早稲田大学文学学術院教授・翻訳家の松永美穂先生から届いたメッセージをご紹介します。創刊号にご感想を寄せてくださったので、勇気を出してお願いいたしました。


気鋭の外国文学研究者、大注目の新進翻訳家……『jem』創刊号の豪華な執筆陣に目を見張った。すごいメンバー、すごい編集。地球の文学、世界の現在を鮮やかに切り取ってくれるスーパー同人誌の今後に期待したい。

 

まだ2号の内容を読むことはできないなか、本当にありがとうございます。

 

さてわたしの近況ですが、すでにいくつも原稿が到着してきており、技術的な面に関して知人の助けを多く借りながらも、すでに広義の編集作業に入っています。せっかく書いてくださったものに「もう少しこの箇所については加筆いただけないでしょうか」などと泣く泣くお願いすることも…。創刊号の編集作業でもいろいろなドラマがあり、そしていま現在もあるのですが、このような場でお伝えしないほうがいいことはもちろん胸に秘めておきます。でも、寄稿者の方とともにつくり上げていく作業は、大変さよりも歓びがいつも勝ります。それは間違いないと思います。

 

支援してくださった方の人数は、なんと現在115 人。ラストスパート、よろしくお願いいたします。

 

☆イベントのお知らせ(内容紹介をより具体的にしました)

※変更がひとつございます。アーカイブ配信は「なし」で考えていたのですが、ご要望によりいわゆる見逃し配信をする予定で進めています(参加費は当日参加と同様の価格)。peatix上でアーカイブ配信用のイベントページを作成し、改めてお知らせさせていただきます。

 

8/26(火)20:00から『jem』2号の主特集「「『世界の中の日本文学』の現在」」に合わせたオンラインイベントを行います。冬に行われる刊行後のオンラインイベントとは別の追加開催です。瀧口修造の選詩集(英語)を昨年共訳で刊行し、また大森静佳の短歌の英訳などもされている法政大学専任講師の田中裕希さんをゲストにお迎えして語ります。

 

https://peatix.com/event/4519140/


日本文学の海外受容を取り巻く状況は、現在大きく変化しています。『jem』主宰の木村は以下のようなトピックについて話します。

2010年代以降の大きな変化(スペイン、インドネシアの例から)/どの作品を翻訳するかの選択に英語圏は現在どれくらいの影響力を持っているのか?(リサーチした範囲で)/注目の独立系・小出版社の紹介/必携!日本文学受容状況の網羅的かつ学術的な書誌の紹介/文学?取るに足りないライトノベル?2000年代・韓国における「ファウスト」系作家の立ち位置が問うもの/台湾の雑誌「秋刀魚」で国書刊行会の編集者が取り上げられることの背景って?/日本の随筆、紀行文の扱い(台湾、中国、英語圏)/スカラカチャカポコ(夢野久作)、ゆよーん(中原中也)、滅ぼしておめでとうございます(伊藤比呂美)…あなたならどう訳す?翻訳困難なものに挑む俊英の登場…

また、わたしのパートでは作品が詩誌などの媒体で韓国語、中国語、英語、フランス語に訳されている詩人の小笠原鳥類さんに、詩と翻訳についてちょっとだけお話しいただきます。なお、小笠原さんは2号のリターン特典であるミニエッセイ集「私のことのは散策記」にも寄稿いただきます。

田中さんには、ご自身の翻訳体験(瀧口、大森)、英語圏の詩誌、詩を刊行する出版社の特徴、詩の読者層、英語圏の翻訳者たちなどなど多角的に英語圏の現代詩の受容についてお話しいただく予定です。イベントの最後には質疑応答も受けつけます。みなさまのご参加をお待ちしています。

 

 

2025/08/21 22:53