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「永遠の6日後に」川久保ジョイ映像作品プロジェクト(調達目標金額340万円)

撮影報告

みなさま

いかがお過ごしでしょうか。
今年は本当に歴史に残るような大変な一年だったと思います。各国の経済活動から知り合いや家族との接触、そして多くの感染者が命を落とされた一年だったと思います。しかし、その中でも大切なものは何かを考える良い機会になったと思います。

そんな中、今回はみなさんにご支援頂いていますプロジェクト「永遠の6日後に」では二つの原子力被爆を経験した国、日本から生命と遺伝子の意味について考える過程として、困難の多い中、一部の撮影を行うことができました。

 

ロンドン撮影の1日目は主人公アナスタシアが記憶喪失して目覚める特別な医療施設での浮遊するシーンを撮影しました。みんな初日の現場になれながら、よく動き、良いシーンがいくつも撮れました。


2日目は、いろいろな準備や既に山積した疲れや不安で一睡もできず、運転があるので緊張する一日でした。撮影は順調に進み、移動の末、その一日の最後の撮影シーンは主人公たちが海に入っていく大事なシーンのロケ地へ。この撮影のため役者と撮影監督とともにウェットスーツを着て東南イングランドの12月の海に飛び込みました。1テイクしかできないシビアな光と時間帯でしたのでとても緊張しました、が上手く撮れ、一安心することができました。


次の日からはまた、セットを組んだスタジオでの撮影やロンドン市内での撮影が続き、5日目の最終日はクライマックスと言える、主人公アナスタシアとその父親との対峙するシーンを撮影しました。役者陣やスタッフも気合いが張っておりまして、現場は張り詰めた緊張眼がありました。そんななか人を魅了するとのと同時に寄せ付けさせない、両義的な演技指導にもバッチリ答えて頂き、非常に良いラストシーンを撮影することができました。このロンドン最終日は偶然にも僕の誕生日でしたので、撮影後スタッフに簡単に祝って頂き、記憶に残る誕生日となりました。


一日空いて、ブルガリアロケでは最少人数に納めて早朝からフライト、運転と続き、壮大な大自然でのロケ撮影も問題なく進み、壮麗なシーンが撮影できました。

感染状況と情勢がが最後まで不安定で困難を伴う大変ハードなスケジュールでしたが、おかげさまで劇映画部分の3分の2は無事に完了しました。

今回は本当に素晴らしいチームに恵まれ、そんな困難の中でもクリエイティブで意欲に満ちた現場ができ、結果としてとても良い映像が上がってきています。
しかし、今年はスペインでの新型コロナウィルスの感染状況が改善せず、予定していたバルセロナへの渡航が困難な状況が続いきました。そのためバルセロナのIRB研究所における研究者への取材撮影、及び最終展示場所のバルセロナサンパウ病院での展示は来年への持ち越しとなる事と思います。今回はバルセロナの撮影まで実施ができないのが本当に残念です。
そのため作品が完成するにはまだ時間がかかってしまいそうですが、こういった難境の中、少しずつではありますが、着実に作品ができあがってきて、その結果より厚みと深みを持った作品ができあがることを確信しています。
奇しくも人類がパンデミックとRNAベースのワクチンが世界規模で広がろうとしているときにこそ、病気や自然史を淘汰した人類における物語のシーンをいくつか撮影できたのはなんとも不思議なことだと思います。

これからは、来年に残りのシーンとインタビューの撮影の準備を進めつつ、編集やポスプロの作業を進めていく予定です。
みなさまへのリターンはまだ少し先になってしまいそうですが、必ずお届けしたい所存でございます。どうかその点につきましてはご理解をいただけたら大変ありがたいと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。

今年は、本当に予想のつかないような一年になりましたが、よくよく考えてみますと人間はそもそも予知能力を持つわけでもなく、世界や自然の動きに対してはなすすべもなく、風に揺れる葉のようにこれを耐えるしかないのかもしれないということを強く考えさせられる一年間だったと思います。
時には困難や禍が不意に訪れ、それでも、みなひとりひとりが大切な人や大事な活動をみつけ、それをみつめ、それとともに生きていけることができるのでしたら、それもきっと捨てた人生ではないのだと思う今日この頃でございます。

みなさまもお身体にはお気をつけくださり、よい年の暮れと素敵な新たな年をお迎えになることを心から祈っております。

2020年12月25日

川久保ジョイ

2020/12/26 01:11