橘川幸夫です。今回のパーティには、古い世代も新しい世代も、時代を生きた人があちこちから集まってきます。
僕には「師匠」はいません。いつもその時代に信頼できる先行者として友人がいるだけです。20代だった1970年に、僕は二人の先行者がいました。一人はロッキングオンの岩谷宏で、もうひとりはマンガ家の真崎・守です。
真崎さんには20歳の時に出会い、70年代という時代の中でさまざまなことを教えてもらいました。はじめて会ったのは1970年の冬、子ども調査研究所の「まんがコミュニケーション」編集部です。
▲真崎さんと、20歳の橘川が向い合っています。手前は子ども調査研究所の高山所長。
80年代に、真崎さんの絵と僕の文章で一冊の絵本を作ったことがあります。
Amazonでも絶版ですが、古本はあるようです。
とゆーことで、以下、真崎さんに手紙を書きました。
パーティに来てもらえるかどうかは分かりませんが、
この際ですのでw 大切な人たちに手紙を書いています。
そういえば、こないだ真崎さんに会った時に言われた。「橘川というのは、不思議な男だなあ、40年近く付き合って、橘川に『このやろう!』と思ったことは一度もない。どんな奴でも一度や二度はそういうことがあるのに」と。
最高の褒め言葉でしたw
来てくれたら嬉しいのですが。
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真崎・守さんへ
ごぶさたしています。
橘川の人生も還暦を超え、何かの中心に向かっているような、はたまた、中心から遠く離れていくような、不思議な感覚です。20歳の時に真崎さんに出会ったのは、偶然のような必然のような、これも不思議な感覚です。感謝の気持ちは同じですが。
久しぶりに、本を書きました。「森を見る力」というタイトルです。樹木はモノですが、森はコトであるという観点から、現実を現実べったりではない視点から見てみよう、ということです。「現実ではない視点」というのが、僕にとっては「時代」という感覚なんだろう思います。気がつけば、ずっと、僕のテーマは現実ではなくて、時代でした。だから、儲かりません(笑)
とりあえず、これで、僕の「批評」は終わるような気がします。
なぜか、この本を書きながら、次のテーマは、漠然と「死」だなあ、と思っていました。なんなんでしょうか、特に、ネタがあるわけではないのですが。
いろんな友人がなくなり、自分も衰えてきたことによって、死が、ますます実感に近いものになってきたのでしょうか。
昔、「なぞのへそ島」を書いた時のような不思議な意欲が出てきました。
このへんのことは、またおしゃべりさせてください。
それで、出版記念会というのをやります。
案内書を同封しますので、ご都合よければどうぞ。
僕の最初の単行本の出版記念会の時に、真崎さん参加してくれるはずが仕事の都合でドタキャンでした。こういうことはよく覚えています(笑)
てなことで、2月6日が都合悪ければ、後日、ひばりヶ丘に伺います。
よろしくお願いします。
追伸
1.インターネット上で「真崎守図書館」という真崎さんの作品情報を集めている最中さんという人が、「真崎守研究」という冊子を作成しようとしています。僕も手伝っています。一度、ゲラを見ていただいて、出してよいものか、相談させてください。
2.今年の3月に阿佐ヶ谷アニメストリートというのが、JRの高架下に出来るのですが、なぜか、僕がそこの商店会の会長になりました。真崎さんにも何かしてもらいたいので、ご相談に行きたい。
ではでは。