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アルペンスキー日本代表の成田秀将が
FISワールドカップへの道へチャレンジ!

Au revoir Les2Alpes

ご支援くださる皆様へ

こんにちは

約2週間のフランスでのトレーニングを無事に終えました。

今回は初のフランスでのキャンプでしたが、ひじょうに条件が良い中で練習が消化できた事に確かな手ごたえを感じています。

前回のmessageでお伝えした、なぜ北半球でトレーニングを行ったか、という事についてお話しします。

■南半球のメリット(ニュージーランド)
1.雪の条件が良い(今がハイシーズンです)。

2.氷のスロープなどを人と予算があれば、作れる(スキー場も協力的です)。

※多額の費用がかかります。

3.レースが開催される。

4.南米などに行かない限り、なかなか長いコースが滑れない。

■北半球のメリット(私の場合)

1.拠点があるのでコストが削減できる。

2.氷河次第で長い距離が滑れる。

3.トレーニングに集中できる。

4.夏なのでアクティビティーなどが充実しており、スキートレーニングを終えた後に屋外でさまざまフィジカルトレーニングを行える。

あくまでも私の場合ですが、以上の内容になります。

では、北半球を選んだ戦略的理由を書きます。

昨シーズン、私はFISポイントを9点以下に出来ました。

FISポイントは計算式などがありますが、ここではざっくりと書きますね。

0.00がFISポイントの最高値(ミニマムポイント)です。

レース種別によって取得できるポイント最高値が異なりますので下記に記します。

■ワールドカップで取得できるミニマムFISポイント:0.00~5.99まで

■各大陸別レース(コンチネンタルカップ)で獲得できるミニマムFISポイント:6.00まで

■各国選手権で獲得できるミニマムFISポイント:8.00まで

■FISレースで獲得できるミニマムFISポイント:9.00まで

しかし、World Cupのスタート順は30位以内に入賞した選手が1位100点から30位1点まで獲得できるWorld CupポイントでWCSL(ワールドカップスタートランキング)が決定され、スタート順が決定される訳です。

World Cupで大回転と回転のシード(グループ分け)は下記のとおり。

第1シード=WCSLトップ15名で構成され、2グループに分類(1-7、8-15)で構成され、レース前日の抽選ドローによって、スタート順が決定される)。

第2シード=ビブ16-30まで

第3シード=ビブ31以降(FISポイントによってスタート順が決まる:WCSL400点ルールなどの選手も含む)

以上の事から、World Cupポイントを持っていない私とすれば、6点獲得をし第3シードで最も早い滑走順を得なければいけないのです。

しかしながら、6点を獲得するためには、色々な条件が必要となります。


■FISポイントの計算式になりますが、ざっと考えると以下の通りです。

1.6点未満の選手が多数出場する(おおよそ5名以内)。

2.6点近辺の選手が多数出場する(おおよそ5名以内)。

3.6~8点程度の選手が多数出場し、大きなタイム差をつけて優勝する。

4.良いポイントの選手が10以内までに入賞する。

以上のように、色々な条件が必要となります。

しかし、現段階で6点~10点未満のポイントをもっている選手が南半球のコンチネンタルカップおよびニュージーランド選手権に出場するか、といえば蓋を開けてみないとわからないのです。

※練習がてらレースに出る選手もいれば、ポイントを獲得するために出る選手もいますし、練習に専念する選手もいます。


ここら辺は情報戦略かつ駆け引きでもあるのですけどね。

そのようなリスクを背負うより、夏を練習の時期にし、土台をしっかりと作れば問題ない、と判断し、北半球でトレーニングに専念する事にし、コースの硬さや基本練習が出来る環境をスタッフと判断し、Les2Alpesに決定したのです。

※実際に私は8点のポイントを持っており、かつ昨年度のコンチネンタルカップ総合優勝でWorld Cupの個人出場権利をもっているので、現段階でポイント更新を狙えるのは各国選手権やコンチネンタルカップだけなので、そちらを選ぶリスクは大きな訳です。

以上の事から、夏はトレーニングに専念する事にしたのです。

実際にLes2Alpesは最高の環境でした。

ご支援頂きました皆様に心から感謝いたします。

今後ともご支援の程をどうぞ宜しくお願いいたします。

2015/08/17 12:31