現大統領ドゥテルテ氏が就任以来、フィリピンの民衆は二つに分かれて揺れています。マルコスの時代のように戒厳令(マーシャルロー)が再来すると恐れてデモを繰り返す高学歴の学生たち。ドゥテルテ氏の強硬政治によって犯罪者が処分され治安がよくなったと目を輝かす低所得層。
この作品『Smaller and Smaller Circles(仮:迫る包囲網)』は、ドゥテルテ氏以前のフィリピンを舞台にしていますが、根底に流れる不安感への目線がとても素晴らしいです。日本ではほとんど読むことのできないフィリピン人によるフィリピンを舞台にした作品。ぜひ多くの方に読んでいただきたい1冊です。クラウドファンディングの成立を応援しています!!(永井愛子)
そして、Angatによる、次回のフィリピン映画上映会は2017年12月17日(日)に下北沢トリウッドで開催します。「Piece of Philippine Short ~ Vol.2」と題した今回は新進気鋭の女流監督3名によるフィリピンの過去・未来・現在を描いた珠玉の3本をお届けします。このプロジェクトに関心がある方には興味を持ってもらえそうな選りすぐりの3作品です。ぜひともお越しくださいませ!!(津留崎麻子)
■フィリピン映画上映会「Piece of Philippine Shorts~Vol.2」
2017年12月17日(日) 11:30-12:20
会場:下北沢トリウッド(東京都世田谷区代沢5-32-5-2F)
http://angatjp.wix.com/home
Facebook:@angatnpo
永井愛子(Angat主宰):左
※右:Chloe A. Veloso(2016年上映作品「Ina-Tay」、2017年上映作品「Sa Kanunay, Brenda (Always, Brenda)」監督) / 中央:Badidi Labra(「Ina-Tay」出演)
津留崎麻子(Angat、Someone’s Garden)
[Angat(アンガット)]
元青年海外協力隊フィリピン隊員の永井愛子の主宰により、2013年にフィリピンを襲った巨大台風のヨランダの被災者支援を目的に発足した任意団体。2014年3月から継続的にフィリピンの映画作品を上映し、収益を寄付金にあてている。また同時に、自然災害、海外への出稼ぎ、スラム街の貧困など、ステレオタイプではないフィリピンの姿を、映画を通して伝えることも目的としている。
[永井愛子]
Angat主宰。東京農業大学を卒業後、1999年から2001年までフィリピンのルソン島のブラカン州に農業隊員として赴任。2013年よりAngat(アンガット)を創立。マニラで開催する映画祭Cinemalayaにて、若手作家と上映作品交渉を行っている。またフィリピン映画上映のほか、多文化コーディネーターとして外国籍の児童生徒の支援などを行う一方、入学時に制服の購入が困難な生徒のための制服バンクを設立。
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[津留崎麻子]
Angatメンバー。永井と共にフィリピンの映画祭で若手作家との作品交渉を行う。またライターとして、フィリピンや世界中の映画・カルチャーの情報を届けている。また西村大助と共に、2007年よりクリエイティブエージェンシーSomeone’s Gardenの代表を務めている。
http://www.someonesgarden.org