11月28日、国際文芸フェスティバルTOKYOのサテライトイベントとして、「絵本を通じて、これからの家族を考えてみよう 『ふたりママの家で』から家族の多様性を考える読書会」(タイトル長い!)を開催しました。
LGBTと社会的養護の問題について考える団体「レインボーフォスターケア」代表理事、藤 めぐみさんをお招きして、LGBTカップルの里親、児童擁護施設におけるLGBTの子どもについて、お話を伺いました。
参加者は、LGBTの当事者の方、教育や福祉に携わる方、本好きの方、児童書に関わる活動をしている方と、背景も参加する動機も様々です。
レインボーフォスターケアでLGBTカップルの里親を推進する活動の中であたった壁や、「児童養護施設における性的マイノリティに関するヒアリング調査」の話など、重くなりがちなテーマながら、藤さんのざっくばらんな語り口で、参加者からの質問やコメントも活発でした。
「里親」は子どもが欲しい大人のエゴなのか? トランスジェンダーの子が社会的養護を受けられない? などの問題やその対応について、「どうしてそうなった??」と思わず鼻息が荒くなるシーンも。知識があれば適切に対応できることも多く、実際、藤さんが施設や職員の勉強会等でお話することも増えているそうです。
レインボーフォスターケアの活動について、プロジェクトの活動報告でも取材させていただいていますので、ご覧ください。
https://greenfunding.jp/thousandsofbooks/projects/2179/activities/5377
前半のお話が盛り上がって時間が押してきたものの、読書会ということで本の話もしたい!休憩を挟んで『ふたりママの家で』やLGBTを扱った海外の絵本を手にとりながら感想をシェアしました。
『ふたりママの家で』愛情たっぷりの家庭に育つ子どもたちの話で、親が同性カップル(しかもどこにでもいそうな普通のおばさん)で子ども達が養子なだけ。それ以上でもそれ以下でもない。養子にしろLGBTにしろ、特別な存在ではなく、当たり前の存在としてあるべき、というあたりはみなさんの意見が一致したところではないでしょうか。
里親、養子、LGBT、児童養護施設と、複数のテーマが絡みあって、聞きたいこと、話したいことがまだまだあったのですが、残念ながら時間が来てお開きです。引き続き『ふたりママの家で』をテーマにイベントを開催して行きたいと思いますので、みなさまの参加をお待ちしています。