支援者数200人、目標額40%達成!!残り3週間となりました。引き続きどうぞよろしくお願いいたします。
今回、編集者として、翻訳の宇野和美さんと強力なタッグを組むのは、絵本の編集のみならず、読み聞かせや絵本に関わる様々な活動を長年続けている細江幸世さんです。
細江さん自身も、10年前にこの本に出会って以来、日本語版の出版を心待ちにしていました。応援コメントをいただきましたのでご紹介します。
この絵本を初めて手にしたのは、2008年板橋区立美術館のボローニャ国際絵本原画展での展示でした。しっとりとした黒い紙に、つるりと光る樹脂インク。銀色のインクで刷られたテキスト。なんてスタイリッシュな絵本なのだろう。点字がついたこんな美しい絵本を見たのは初めてだと思いました。本作は、いくつかの出版社でも刊行が検討されたそうですが、このままの形態では難しいと企画が止まってしまったとのこと。この度、多くの方の思いを集めるクラウドファンディングで刊行できれば、共感と共有がコンセプトである、この絵本にふさわしい成り立ちといえるでしょう。
絵本を読むということは、「体験」です。親しい人の声で言葉を聞き、触ることで想像力がより刺激されます。そして、黒い紙に色がたちあらわれる瞬間を“見る”ことで、私たちは目の見えない人の“見る”方法を体感することができるのです。1冊の絵本を共に楽しむうれしさをぜひ、形にできればと思います。(細江幸世)
ほそえさちよ
編集者。白百合女子大学非常勤講師(絵本論)。
出版社勤務ののち、フリーに。初めて編集を手がけたのがバーバラ・クーニーの『ルピナスさん』。ジョン・バーニンガム、エロール・ル・カイン、「猫のダヤン」シリーズの絵本など、子どもの本の企画編集は200 冊を超え、新聞・雑誌・書籍にて子どもの本の紹介も。編著に『多文化に出会うブックガイド』(読書工房)、『明日の平和をさがす本 戦争と平和を考える絵本からYAまで300』(岩崎書店)、編集した課題図書に『よかたい先生 水俣から世界を見つめた医師・原田正純』(学研)、翻訳絵本に『きみのすきなどうぶつなあに?』(エリック・カールほか著 ポプラ社)がある。
小学校で10年以上、読み聞かせの活動を続け、「学校図書館を考える会ねりま」に参加。他にも、ケニアにある子ども図書館2館のサポートや日本の子どもたちにアフリカの文化や実際の姿を伝えるために図書展などを開催する「アフリカ子どもの本プロジェクト」、ラテンアメリカにつながる子どもと一緒に本を楽しんだり、ラテンアメリカの社会や文化を伝えたりする「ラテンアメリカ子どもと本の会」で、子どもたちと本をつなぐ活動をしている。