こんにちは、サウザンブックスPRIDE叢書です。
6/19の夜に『Gay&Lesbian History for Kids』原書を北丸雄二さんに徹底解説していただく会を開催しましたので、その様子のご報告です!
本題の前にまずは本プロジェクトの発起・応援団体である、プライドハウス東京のご紹介をさせていただきました。
プライドハウス東京は、2020年東京オリンピック・パラリンピックが開催されるタイミングを契機と捉え、セクターを超えた団体・個人・企業が連帯しLGBTイシューについてさまざまな取り組みを行うコンソーシアムです。
そして、この秋の実施に向けて、世界のLGBT絵本を集めたライブラリーを「渋谷Subaco」に作り、そこでの人気投票上位作品をPRIDE叢書で翻訳出版しよう!という企画も準備しております。
そして、北丸さんによる解説では、本全体の構成や特徴についてと、今年はストーンウォールの反乱から50年であるということから、このストーンウォール前後について詳しくお話しいただきました。
クロニクル形式で年代ごとに章立てされていて、歴史を理解しやすくなっていること、物語仕立ての文章ですごく読みやすいこと、「LGBTヒーロー」とした人物にフォーカスしたコーナーなどもありそれも魅了の1つであることなどをお話しいただきました。
そして、驚いたのが、北丸さんご自身も原書をから新たな学びがあるということでした!
新聞記者としてニューヨーク勤務歴も長く、現在は、フリージャーナリストとしてLGBTQ+の情報を発信されている北丸さんですら、新たな学びがあるとは、ますます翻訳版が読みたくなりました。
『ノーマルハート』は成立。すでに訳了。あとは本になるのを待ってるだけ。これは次の仕事。魔、クラウドファンディング成立しなくても、私自身がこの本を訳しながら読んですごく勉強になってるからいいの。でも、これは全国の高校の図書館に置いておきたい。16歳の自分に読ませてあげたい。 https://t.co/YrVPsSZV1c
— 北丸雄二 (@quitamarco) 2019年6月19日
ストーンウォール前後については、ストーンウォールの反乱はある日突然起きたわけではなく、全米の違うエリアでその兆し、LGBTQ+に対してのひどい差別や人権侵害が行われていたというこを丁寧に解説いただきました。
クーパーズ・ドーナツの暴動、コンプトンズカフェテリアの暴動など、ストーンウォールにつながる事柄についてのお話しでは、メモを取る人も多く見受けられました。
そして会の最後には『The New York Times』が公開した「最初にれんがを投げたのは誰?」と題した、 ストーンウォールの反乱の真相について再考察した動画を紹介いただきました。
動画:最初にれんがを投げたのは誰
このビデオでは、最初に警察に対してれんがを投げたのは誰か?などの事件の詳細を探っていくことよりも、そうせざるを得なかったという感情がそこにあったという「真実」が大切だとメッセージングしています。
そして、北丸さんからは、明確になっていない部分も多いこのストーンウォールの反乱ですが、多くの人がそれぞれの立場で参加したストーンウォールについて、時にはフィクションを交えながら語り継がれているという事実がここにはあります。このこと自体が一つの歴史ではないでしょうか、とお話いただきました。
トーク後の質疑応答では、セクシャリティーを定義する言語(ゲイ、レズビアン、ホモシェクシャルなど)の使われた経緯について、社会主義国家がLGBTQ+に特に差別的なのはどうしてなのか、クィアという概念について、などなど、原書の内容に限らないテーマについても、ものすごくわかりやすく解説いただきました。
満員開催となったこのイベント、ご参加いただいた多くの方からは、原書の魅力はもとより、歴史を学んでいく意義についての感想を多くシェアいただき、本書の翻訳出版に期待いただいていることを感じた次第です。
プロジェクト終了の7/16(火)まで残り26日、
残り30%ほどの達成率で目標達成です!
最後まで、情報拡散などへのお力添え、何卒よろしくお願い申し上げます。
満員御礼での開催となりました
原書ご紹介コーナー
北丸の私物の、LGBTの歴史についた洋書もご紹介
★こちらも奮闘中!ぜひご参加ください!★
10代レズビアンのリアルな青春とサバイバルを描いた映画原作小説
『The Miseducation of Cameron Post』を翻訳出版して若者に届けたい!