「ジェンダー・クィア」を日本の読者の方に届けられることにワクワクしています、日本はたくさんの漫画作品、才能のある漫画家、長期にわたって連載されて愛読されている作品がありますね。すでにたくさんの漫画がある国で、私の作品を刊行することに関心を持ってくださって、とても光栄に思っています。
「ジェンダー・クィア」は回顧録で、2歳から28歳までの私の人生の物語で、ジェンダー、セクシュアリティ、アイデンティティについて経験してきたことにフォーカスを合わせています。私はどんな人間でありたいのか、周りの人に対して自分のことをどう説明したらいいのかがわかるまでに長い時間がかかりました。なぜなら、自分自身のアイデンティティを名づけるのに必要な言葉がなかったからです。この本を通して、私は自分で発見した考えと言葉を読者の方たちと分かち合いたい、ジェンダーやセクシュアリティについて私が学んできたことの中に、ほかの人が自身の生き方に役立てて欲しいと願っています。またクィアやトランスジェンダー、ノンバイナリーの人たちの家族や友達、知り合い、パートナーが、彼らの愛する人をよりよく理解する手助けになって欲しいとも思っています。
この本の中で私は、読書経験や私にインパクトを与え、私が好きな物語についてもたくさん語っています。日本の読者の方とっては馴染みのないものもあるかもしれませんが、ご存じのものも多いことでしょう。私は10代の頃にCLAMP(クランプ)や高橋留美子、矢沢あいの作品をたくさん読み、その中でクィアやトランスジェンダー、ジェンダーノンコンフォーミング(ジェンダー規範に抗う人)なキャラクターたちと出会うことができました。こういったキャラクターと物語との出会いによって、自分の未来を思い描くことができたのです。
アメリカ合衆国では、多くの保守派と反LGBTQのグループが結託して、学校や公共図書館からクィアやさまざまな本を撤去して禁書にしようとしています。私の本は、過去2年間で最も多くの図書館で禁書として扱われています。クィアの物語が、クィアの人たちとその友達、家族にとって理解と受容・自由を押し広げる力を持っていると認められているからこそ、この本が禁書として扱われるのだと思います。このキャンペーンを通して、私の本が新しい言語を通して、新たな読者のもとに届けられるように支援してくださることを、感謝します。 Maia Kobabe(翻訳:小林美香)
クラファン達成率1/3までもう少し!
参加者150名が見えて参りました。
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