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女性ふたりの結婚式
『ジュリアンとウエディング』を翻訳出版したい!

翻訳家の野坂悦子さんから応援メッセージが届きました!

すばらしい作品を数多く日本に紹介している、先輩翻訳家の野坂悦子さんから応援メッセージをいただきました。
なんとボローニャブックフェアで、『ジュリアンはマーメイド』の原書をご覧に
なっていたそうです! 横山和江
 


私は、ボローニャ国際ブックフェアで、『ジュリアンはマーメイド』の原書と出会いました。性別にこだわらず、自由な自分のまま、自分らしい装いをしようとするジュリアン。それを支えるおばあちゃんやまわりの人たち……偏見を軽々と越える、こんなに美しい絵本が日本でも早く出てほしい!と願っていたら、横山和江さんが勇気を出してクラウドファンディングに挑戦。邦訳出版が、どんなにうれしかったことか。
 
今回の『ジュリアンとウェディング』は、ジュリアンとマリソルのお話です。ウェディングパーティーのお手伝いのため、よそいきの服を着せられたジュリアンとマリソル。ラベンダー色のキュロットスーツが、ジュリアンによく似合っています。いっぽう、山吹色のドレスを着せられたマリソルは、お気に入りの野球帽を花の冠に変えられてしまいます。
 
パーティーを抜けだしたふたり。犬のグロリアと外で遊んでいるうちに、マリソルのドレスは泥だらけになります。でも、ジュリアンには名案がありました。ふたりで「翼」をつけるのです……。そのあとマリソルのおばあちゃんはドレスを汚したことを叱らず、マリソルに野球帽を返します。そして「…but now you have wings」というのです。ああ、かっこいい。こんな大人に私もなりたい! ふたりの花嫁、子どもたち、お客のみんなが踊る最後の場面では、多様な人々が共にいることのゆるぎなさを感じました。
今回のジェシカ・ラブさんの文章を、横山さんがどう訳して日本の私たちに届けてくれるか、とても楽しみです。『ジュリアンとウェディング』のクラウドファンディングの成功を、心よりお祈りしています。



野坂悦子

翻訳家、作家、大学講師。早稲田第一文学部英文科卒業。1989年、ハリエット・ヴァン・レーク作『レナレナ』(2019年朔北社より復刊)で翻訳者としてデビュー。オランダ語、英語、フランス語の数々の児童書を日本に紹介している。エルス・ペルフロム作『どんぐり喰い』で2021年度日本翻訳家協会・翻訳特別賞を受賞。絵本『あしたの動物園―熊本市動植物園のおはなし』(いたやさとし絵、玉川大学出版部)や紙芝居『やさしいまものバッパー』(降矢奈々絵、童心社)などの創作も手がける。
 

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2024/04/23 14:28