自転車は通勤や通学に便利、休日にはサイクリングが楽しめるスポーツです。電動アシスト自転車やスポーツタイプも人気です。お気に入りの新しい自転車を購入して、不運にも盗難に遭えば、こんなに悔しく悲しい出来事はありません。盗難対策が大切です。しかし、鍵をつけていても愛車が盗難に遭わないとは限りません。日本で最も多い犯罪が自転車の盗難です。1年間で約170,000件*、1日あたりおよそ460台もの自転車が被害に遭っています。自転車の数が増えると残念なことに盗難率も上がります。*2019年警察庁調べ。
既存のGPSバイクトラッカーは、どれも同じような特徴があります。それらを使えば、盗難自転車を見つけ出すのに大いに役立ちますが、現在購入できるトラッカーは、毎月支払うサブスクリプション料金、十分とは言えない短いバッテリー寿命、本体価格は10,000円以上で高価です。より手頃なトラッカーはその分、ネットワークが限られていたりバッテリーが交換できないなど制約があります。
Appleが2021年5月にAirTagをリリースした時、バイクトラッカーの状況が変わりました。AirTagを使い、1億人を超えるiPhone、iPad、Macユーザー(稼働しているiPhoneは全世界で16.5億台)を持つ広大なクラウドネットワークを利用して、紛失したものや盗難品を探すことができます。自転車を置き忘れたり盗まれた時、自転車の近くにはほぼ間違いなくiPhone、iPad、Macがあり、それらのアップルデバイスがAirTagと繋がり、所有者へ位置を知らせます。
AirTagを使えば搭載されたU1チップにより、遠く離れた場所からでも10mの範囲内で正確な場所を見つけることが出来ます。iPhoneが「正確な場所を見つける」機能で目的の場所まで0.1m単位で案内します。「正確な場所を見つける機能」は、iPhone 11、iPhone 11 Pro、iPhone 11 Pro Max、iPhone 12、iPhone 12 min、iPhone 12 Pro、iPhone 12 Pro Max、iPhone 13、iPhone 13 mini、iPhone 13 Pro、iPhone 13 Pro Maxに対応しています。(2021年11月現在)
AirTagのバッテリーは1年間以上持続し、多くのGPSバイクトラッカーより10倍長持ちします。バッテリーはCR2032コイン型バッテリーで、家電量販店やオンラインショップで購入可能、交換は簡単です。
普通ならAirTagを自転車のフレームのどこかへ設置するだけでいいと思います。いいえ、そうではありません。ほとんどの自転車のフレームは、Bluetooth電波の絶縁特性をもつ金属または炭素繊維製です。検出範囲に大きく影響を受けるため、簡単なケースなどに入れてフレームに貼り付けるとAirTagがトラッカーの役目を果たせなくなります。 開発チームはオーストラリア人プロサイクリスト、Shane Miller氏の協力を得てさまざまな配置でAirTagの検出範囲を計測、徹底的なフィールドテストを行いました。測定データを分析した結果、自転車のフレームのどこにもAirTagを貼り付ける場所はないという結論に至りました。
さらにAirTagには独自のストーカー防止機能があります。所有者から離れてしばらくすると、近くの人へ(自転車盗難の場合は泥棒)警告する音が鳴ります。そのため、自転車を回収するまでAirTagをできるだけ静かにしておき、音が鳴る機能を抑える必要があります。
開発チームはAirTagの優れた性能に大きな可能性を感じ、バイクトラッカーとして最大限まで可能性を引き出すかつてないAirTag専用バイクマウントを設計しました。
自転車用リフレクターにAirTagが搭載されていることに誰にも気づかれないマウントにデザインすることで、TRACEは盗難自転車を可能な限り追跡できるように設計しました。AirTagの存在を泥棒に気づかれないことが重要です。TRACEを取り付けることで、所有者に紛失した自転車の所在を知らせ、自分の自転車を取り返せる可能性が高まります。
TRACEのボディはガラス繊維強化ナイロンです。電波に干渉せずAirTagの検出範囲が妨げられることはありません。プロトタイプを使った実験では、TRACEに内蔵したAirTagが、Apple製U1チップの「正確な場所を見つける機能」を使って最大40メートル離れた場所で正確に検出できることを確認しました。これはケースに入れない裸のAirTagとほぼ同じです。電波検証したひとりのユーザーは、障害物のないところで最大240メートル離れた場所からAirTagのBluetooth 5信号を検出し、最新の場所を「探す」アプリにフィードバックすることを確認しました。
ガラス繊維強化ナイロンは、耐候性、耐久性、軽量性に優れ、様々な先端部品に使われています。ABSやPC素材に比べて非常に丈夫で、屋外での厳しい環境に最適な素材です。自転車とともに屋外にさらされるTRACEの素材に最も適しています。天候の影響で劣化することがなく、内部のAirTagへ与える影響は全く心配ありません。
TRACEは外観が自転車用リアリフレクターでもあるため、自転車が発見されるまで、内蔵されているAirTagの存在が知られるリスクが低い安全なデザインです。リアリフレクター(レッド)は、3Mスコッチライトダイヤモンドグレード反射テープ、全天候対応、反射率500cd / luxで 夜間最大180メートル離れた場所からでも視認可能です。さらに3Mは、5年間の反射性能を保証しています。ブランケットの裏側に貼付するリアリフレクターも3M製スコッチライトダイヤモンドグレード反射テープです。TRACEの固定ネジを隠して、自転車泥棒からネジをブロックする工夫が施されています。テープは粘着強度が高く一度貼り付けると簡単に剥がれる心配がありません。TRACEは安全性と盗難対策を同時に実現しています。
AirTagが鳴らす音で泥棒がAirTagに気づいてしまうことを防ぐため、TRACEには遮音機能が備わっています。内蔵の遮音パッドがAirTagの音を消音します。AirTagの保護を強化するための2つ目のアプローチです。プロトタイプのTRACE内のAirTagと単独のAirTagを比較しながら消音テストを繰り返しました。遮音パッドによってTRACE内のAirTagの音は30~35デシベルを測定しました。静粛の夜間で小声で囁く声と同等です。路上ではほとんど聞こえません。
TRACEはAirTagの可能性を最大限まで引き出し、最高の自転車用トラッカーとして実力を発揮します。AirTagとTRACEが優雅にブレンドし、これまでなかったバイクマウントの完成です。
TRACEは、ほとんどの自転車へ取り付けることができます。注意点はシートポストサイズだけです。仕様の中に適合するサイズが明記されています。ご愛用の自転車のシートポストサイズをお確かめ下さい。
A. シートポストの最大寸法が25mmから32mmの範囲内であれば、TRACEを取り付け出来ます。
A. サドルの下は、サイクリストがGPSトラッカーを一番隠したいと思う場所であることが分かっています。泥棒もそれを知っている可能性があります。泥棒が簡単にAirTagを発見し、数秒で捨ててしまう危険があり、良い場所とは言えません。また、開発チームではAirTag検出範囲テストを徹底して行いました。測定した結果、サドルの真下に配置した場合、検出範囲が狭くなり、よってその場所は避けるのが賢明です。
A. 自宅やオフィスで財布など小さな探し物を見つけたい時には、AirTagの鳴る音を頼りに見つけ易くなりますが、盗難自転車の場合、屋外の環境が想定され、Bluetoothで接続できる距離まで近づいても周りの騒音によってAirTagの鳴る音を聞き取ることは困難です。「探す」アプリで目的地近くへ到着後、愛車をアプリ上の地図に従い見つけることが最善です。「正確な場所を見つける」機能対応のiPhoneなら、10mまで接近すればAirTagと接続し、0.1m単位でiPhoneが正確に愛車の場所まで案内してくれます。
Maco GO 商品概要:
ケーブルフリー、コインサイズで超小型で軽量、USB-Cポートへ直接接続してApple Wacthを充電できます。iPad Pro、モバイルバッテリー、電源アダプタから直接充電可能です。MacBookの隣のThunderboltポートに干渉しないデザインが特長的です。充電ケーブルから解放され、USBポートからいつでもどこでも充電できる利便性で人気です。
2014年にLoke Fongによってオーストラリアメルボルンで設立されたデザイン会社、Three1Designはこれまで4つクラウドファンディングキャンペーンで9,000人以上の支援者を獲得、400万豪ドル以上を調達しました。クラウドファンディングは、開発チームが思い描く通り、プロジェクトを進める上で自由度を与えてくれるプラットフォームのため、新しいアイデアを製品化するために、クラウドファンディングを活用しています。一人でも多くのサポートにより、創造的で革新性に満ちたライフスタイル製品を開発し続けることができます。皆様のサポートに心から感謝致します。消費者向け製品のブランド名は「MACO」、2022年1月より幅広いライフスタイルカテゴリーの製品開発のため「MACO」から「hellomaco」に変わります。
日本では2020年12月、日本輸入代理店を通じて「Maco Go Apple Watch USB-C 磁気充電ドック」を新発売、正式に参入しました。超小型でケーブル不要、USBポートから直接充電できる利便性が大人気となり、ロングセラーを続けています。
企業サイト:www.hellomaco.com
TRACEの開発の上での2つのエピソードをご紹介します。
当初、ボディは耐久性を考慮し、素材にはステンレス鋼が有力でしたが、金属がファラデーケージ(電波をブロックする器)として機能し、AirTagの検出範囲が大幅に減少することが分かりました。AirTagを自転車のフレームに貼り付ける場所がないのはそのためです。そこで私たちは、最適な素材は何か、慎重に比較検討しました。その結果、過酷な屋外環境に耐え、AirTagの検出範囲を妨げない素材、ガラス繊維強化ナイロンの採用を決定しました。以下、参考までに比較検討した素材の一部です。
ガラス繊維強化ナイロン(PA):
ABS樹脂やプラ素材より格段に強度が高く、屋外の厳しい環境に適している。高い強靭性、耐衝撃性、耐摩耗性、耐寒冷性、耐油性など、特性のバランスに優れている。近年新たに開発されたPAは、カーボン繊維強化樹脂にも匹敵する特性を持つ。
ABS樹脂:
剛性に優れ、耐衝撃性、曲げ疲労性、引っ張りなどに強い。耐熱性、耐寒性にも強いが、耐候性(太陽光・温度・湿度・雨などの屋外環境)が低く、特に耐光性に弱い。日光、紫外線で強度が劣化するため、屋外での利用には向いていない。
ポリカーボネート樹脂(PC):
高い透明性・耐衝撃性があり、耐候性も高い。屋外での利用にも適している。透明度を利用してガラスの代わりに窓に使われることもある。プラ素材で最も高い耐衝撃性がある。
もうひとつは、3Mリフレクターです。テープは厚みがあり、急な曲面にとどまるのが難しいことが分かりました。しかし光の反射と耐久性の面で3M反射テープの品質は最高水準です。そのため、諦めることなく対策を考えました。TRACEのボディを微調整して曲面を最適化、よりフラットな領域を確保するため何度もデザインで練り直し、リフレクターにフィットさせる必要がありました。
2017年に創業。日本とフランスで高級消費財と情報機器分野で経験豊富な日本人とフランス人が共同でエリーゼジャパン合同会社を設立。自社製品を開発し、世界各国で事業を拡大。20年に及ぶビジネス経験を生かし、自社製品のデザイン事業、海外メーカー輸入代理店事業、海外企業の日本市場参入サポート事業を行っています。Three1Design社日本輸入代理店。
2022年1月より、Three1Design社のブランド名が「MACO」から「hellomaco」へ変更になります。
取扱ブランド:
企業サイト:www.elise-japan.co.jp