今回は第2回の活動報告になります。発起人の三宅雅之です。
クラファンがスタートして20日余りが過ぎ、支援者は90人を超え、達成率も37%を超えました。
皆様の御支援に感謝します。
『ペタンクの歴史』(原題PASSION…PETANQUE)の翻訳出版は多くの人に支えられて今に至っています。
前回はこの本との出会いを作ってくれたF女史についてお話しました。
今回お話したいのはペタンクを通じて私をフランスに導いてくれた国際ペタンク指導協会CIEPの代表クロード・ラリュイClaude Raluy氏です。
先日フランスのラリュイ氏から翻訳出版について励ましのメッセージを頂いたので紹介します。
Passion Pétanque” est un ouvrage de référence sur la Pétanque,
..Si la Pétanque que nous connaissons est faite de carreaux sous les projecteurs et les caméras elle le doit à l'histoire qui est contée dans cette bande dessinée.
Nous ne pouvons que féliciter et soutenir Masayuki Miyake de cette initiative de mise en lumière du passé de ce sport qui ne peut qu'aviver les passions et susciter les envies de pratiquer.
Claude Raluy
Président du CIEP
『PASSION…PETANQUE(ペタンクの歴史)』はペタンクに関する引用と参考に満ちた作品です。
このバンド・デシネ(フランスの漫画)で語られる歴史を経て、照明とテレビカメラの下で繰り広げられるカローの応酬という今日のペタンクが生まれました。
多くの人がペタンクに情熱を燃やし練習を続けています。
このスポーツの過去に光を当てる三宅雅之氏の取り組みを、私達は心から称賛し応援しています。
クロード・ラリュイ
国際ペタンク指導協会CIEP代表
(訳:三宅雅之)
ラリュイ氏は現在69歳。パリに生まれペタンクのトッププレイヤーとしてフランス国内で活躍しましたが、40歳を前に引退しペタンクの教育指導者としてのキャリアをスタートさせました。
ペタンクはフランスでは誰もが楽しむ娯楽ですが、競技スポーツとしての専門的な指導者はそれまで存在していなかったそうです。
ラリュイ氏は若い頃から“ペタンクの教授”と呼ばれるほどこのスポーツの理論的分析や教育法に熱心に取り組んできました。
本書『ペタンクの歴史』(原題PASSION…PETANQUE)の中にも氏はペタンクの教育指導者として登場しています。
本書には次のように書かれています。
”クリスチャン・マーティの功績(注)によりペタンクの理論が整備され、連盟公認の指導員資格や指導学校が作られた。さらにペタンク研究は大学の研究プロジェクトによって完成されていった。”
そして、この大学の研究プロジェクトでラリュイ氏が指導している姿が描かれています。
その後、ラリュイ氏はブルゴーニュ地方のセルジーヌに国際ペタンク指導協会CIEPを設立しました。
これは国際ペタンク連盟FIPJPが公認する世界で唯一のペタンク指導機関です。
そこで毎月4日間のペタンクの指導講座が開講され、世界各国から多くのプレイヤーが参加し指導を受けています。
私が昨年今年と参加したのもこの講座です。
こう書いてくるといかにもペタンクの大先生のようですが、ラリュイ氏は至って気さくで親切な方です。
私が氏と初めて出会ったのは3年前に東京で開催されたセミナーでした。
私は国際ペタンク指導協会日本支部CIEP-iaponが東京で開催したペタンクのセミナーに参加しましたが、審判セミナーの講師が本書の原作者クロード・アゼマ氏、指導者セミナーの講師がラリュイ氏だったのです。
セミナーの昼休みに私はラリュイ氏に話しかけ、フランスでペタンクとフランス語が学べるおすすめの場所はないか? と気軽に尋ねました。
氏の答えは、
”それならウチ(セルジーヌの国際ペタンク指導協会CIEP)に来なさい!”
というものでした。
私はペタンクもフランス語も未熟でしたから不安でしたが、氏の励ましもあって昨年は1ヶ月、今年は3ヶ月、セルジーヌに長期滞在してペタンクの講習を受け、ラリュイ氏の家族と一緒に生活してフランス語の実地指導(?)も受けることが出来たのです。
こうしてフランス語とペタンクの一応の基礎を学んだ頃、私は本書に出会いました。
日本での翻訳出版をラリュイ氏に相談したところ、氏は大賛成してくれ、原作者のクロード・アゼマ氏との仲介の労を取ってくれたり、翻訳上の貴重なアドバイスもしてくれました。
ラリュイ氏は私とフランスをペタンクで結んでくれた恩人です。
今度は私が本書『ペタンクの歴史』の翻訳出版を通じて、日本のペタンクとフランスのペタンクを結んで行きたいと願っています。