皆さま、こんにちは。
大阪で海外マンガのブックカフェをしております書肆喫茶moriの店主、森﨑と申します。はじめましての方は、はじめまして!
いつもご贔屓にしてくださっている皆さまは、本当にありがとうございます!
このたびフランスの痛快ラブコメマンガ『男の皮』翻訳プロジェクトの発起人をつとめさせていただくことになりました!
プロジェクトがスタートしてはや1週間。
さっそく60名を超える皆さまからご支援をいただき、本当に、本当にありがとうございます!
『男の皮』を私が初めて読んだとき、まず衝撃を受けたのはその設定です。
主人公の女の子が「男の皮」をかぶることで男の子になる……!
映画『転校生』やアニメ映画『君の名は。』のような男女入れ替わりものや、高橋留美子の『らんま1/2』のように男が女になってしまう話はよくあるけれど、女が男になるという設定のマンガを私はこれまであまり知りません。(もしご存じの方がいらっしゃったら教えてください……!)
池田理代子の『ベルサイユのばら』に代表される男装ものは少女マンガの鉄板ジャンルのひとつなのにです……!
なので『男の皮』を読んだとき「マジで男になってしまうの!?」とめちゃくちゃ驚きました。
そして男になった主人公がたいへんな経験を積み重ねていき(どんな経験かは読んでからのお楽しみ!)、「こうあるべき」と理不尽を押しつけてくる周囲の人々に立ち向かって、自由に自分らしく生きていく道を探していく。
読み終わった後になんとも痛快で爽快な気分になって「ああ、面白かった!」と晴れやかな気持ちになれる作品でした。
『男の皮』のプロジェクトが始まる前に、編集主幹の原正人さんやサウザンブックスさんに真っ先に伝えた言葉があります。
それは『男の皮』を「ラブコメマンガ」として紹介したいということ。
もちろんこの作品は、女性の主人公が世の中の理不尽と戦っていく「フェミニズム」の物語であるともいえます。
「男の皮」という摩訶不思議な家宝によって男と女を行き来することで「ジェンダー」を深く考えさせる作品でもあります。
作者ユベールは同性愛者であり、ゲイのキャラクターも登場する「セクシャルマイノリティ」をテーマにしているともいえるでしょう。
クラファンをするうえでこうしたテーマ性を前面に打ち出していくこともできたでしょうし、最近の海外マンガの宣伝手法としてはそのほうが王道といえるかもしれません。
でも私は「ラブコメマンガ」としてこの作品を紹介したいと強く思いました。
それはテーマ性を前面に打ち出すことで堅苦しい作品と思われたくなかったから。
私が最初に感じた読後感が「なにこのめちゃ面白いラブコメは!?」だったからです!
この痛快なラブコメマンガを日本の読者にお届けしたい。
これから残り3か月弱のクラファン期間ですが、皆さまどうぞよろしくお願いいたします!
書肆喫茶mori店主 森﨑雅世
書肆喫茶moriでは大阪・谷町6丁目にある店舗にてマンガに関するさまざまなイベントを開催しています。2024年9月28日(土)夜には、参加者が自分の推しマンガを持ち寄って語りあったり読んだりするイベント「推しマンガを語る会」を開催します。もちろん『男の皮』の原書もご覧いただけます。ぜひお気軽にご参加ください!
イベント詳細は以下のURLからご覧ください。
https://bookcafe-mori.shopinfo.jp/posts/55214084?categoryIds=2205845