日仏両国にまたがってマンガ/バンド・デシネの翻訳・プロデュースの数々を手がけ、とりわけ、現在のフランスを代表するバンド・デシネ作家リアド・サトゥフの大ヒット作『未来のアラブ人』を日本に紹介、翻訳した鵜野孝紀さんが、『ボルジアの血脈』翻訳出版プロジェクトに応援メッセージを寄せてくれました。
鵜野さんは、日本のマンガをフランスに本格的に出版した最初の出版社トンカムを黎明期から支えた日本人スタッフであったばかりでなく、ミロ・マナラの作品を日本で最初に翻訳した本プロジェクトの大先輩です!
互いに日仏間でコミックに関わる盟友、鈴木賢三さんがクラファンに挑戦。しかもあのミロ・マナラということで参上いたしました!
私は、マナラ作品・唯一の邦訳版『ガリバリアーナ』(パイ・インターナショナル刊、2013年)を翻訳する幸運に恵まれたのですが、これは全くの偶然の賜物でした。
BD界の巨匠メビウスが2009年5月に来日した際、私は通訳の一人と同行していました。
京都で複数のインタビュー通訳を務めた際、取材者の一人にアニメ雑誌の編集者がいました。それが後にパイ・インターナショナルでBDの出版に携わることになる大場義行さんでした。これが、のちに大場さんから『ガリバリアーナ』の翻訳を任されるきっかけとなりました。
私は以前からマナラは好きな作家の一人として作品に親しんでいたので願ったり叶ったり。
その後、なかなか他のマナラ作品が翻訳されることはなく、残念に思ったものでした。
マナラの魅力は、何といっても独特の美しい描画スタイルによる、芸術性と官能が融合した作風ですが、『ボルジアの血脈』では、露骨なエロティスムやバイオレンスを描きながらも優雅さと品格を兼ね備えているところが極めてユニークなところですね!
ボルジア家の、権力、陰謀、そして放蕩な生活が、艶めかしい筆致で描かれた『Borgia(ボルジアの血脈)』。ぜひ出版を実現させてください!
ボルジア家といえば、惣領冬実による漫画『チェーザレ 破壊の創造者』を連想する人も多いと思いますが、欧州の最良の書き手(ホドロフスキー)&描き手(マナラ)による本作が日本の読者の本棚に加わる日を心待ちにしております!
鵜野 孝紀(うの・たかのり)
1995年から2013年までパリのマンガ書店・出版社スタッフを務める。 現在は国内の出版社に勤務する傍ら日仏双方向で漫画やバンド・デシネの出版企画に携わる。
主な訳書にリアド・サトゥフ『未来のアラブ人』シリーズ(花伝社)、ロマン・ユゴー『エンジェル・ウィングス』(大日本絵画)、ミロ・マナラ『ガリバリアーナ』(パイ・インターナショナル)、ユング『はちみつ色のユン』(DU BOOKS)など。
エルザ・ブランツ『フランス人の私が日本のアニメで育ったらこうなった。』(DU BOOKS)ではコラム&解説を担当。
手にしている『ボルジアの血脈』は、2012年発売の全4巻同梱BOXセット。
発起人の鈴木です。これまでご支援くださった皆さん、本当にありがとうございます! おかげさまで17%までくることができました! ゴールはまだ遠いですが、最後まで諦めずに頑張ります!
明日8月22日(金)20時から、ボクが『ボルジアの血脈』の魅力についておしゃべりするオンラインイベントを行います。よかったらぜひご参加ください!
日時:2025年8月22日(金)20時~21時
会場:Zoom
登壇者:鈴木賢三(『ボルジアの血脈』プロジェクト発起人)、原正人(サウザンコミックス編集主幹)
参加:無料
※途中参加・途中退出OK、顔出しはしてもしなくても結構です
参加ご希望の方は、以下の登録フォームからメールアドレスと名前(ニックネームやハンドルネームも可)をご登録ください。追って開催日前の週末目途でZoomのURLをお送りします。
https://forms.gle/vav4JKspncGP3PBN9
※正しく登録されると、メールアドレス宛にメッセージが届きます。