若いLGBTの声を元に書かれた
スペインのゲイ小説「ぼくを燃やす炎」を翻訳出版したい!
ぼくは「ゆっくりと死んでいく」ように生きていた。月曜の朝。学校に着く前から、オスカルの地獄は始まっている。後ろから叩かれ、「おかま」とののしられる。教室に入っても、椅子にガムがはりついていないことを確かめてからでなければ座れない。オスカルに面と向かって話しかけてくるクラスメイトはだれもいない。今やたったひとりの親友となったフェルを除いては。
ことの始まりは、もうひとりの親友だったダリオに「好きだ」と告白したことだ。彼の「気持ち悪い」という言葉、そのときの目つきに、オスカルは傷ついた。おまけにダリオは、告白されたと他人に言いふらした。ゲイだという噂が広まるとすぐ、みんなのいやがらせが始まった。(本文より)