はじめまして。
阿部酒造6代目の阿部裕太です。
お酒をつくる人・売る人・伝える人を増やし、「日本酒の関係人口」を広げたい。
そして、地域の酒蔵をもっと多くの人に楽しんでもらいたい。
このプロジェクトは、そんな想いでスタートしました。
私たちの夢は、新しい酒蔵を通じて、少しでも日本酒に興味を持ってもらうこと。
そのために田舎の小さな酒蔵ができることは、お酒の製造場を開放し、多くの人に酒蔵を身近に感じてもらうことだと思っています。
今回のクラウドファンディングで、みなさまと共に、みんなが楽しめる新しい酒蔵をつくりあげることができたらとても嬉しいです。
このプロジェクトの詳細を語る前に、まずは私自身の原体験、そして阿部酒造が歩んできたこれまでの道のりについてお話させてください。
阿部酒造は1804年から続く、新潟県柏崎市の酒蔵。私たちが大切にしているのは、「発酵を楽しむ」こと。
知的好奇心を大切に、手間を惜しまず、何より自分たちがワクワクしながらお酒を造ることを大事にしています。
「"圧倒的に"うまい酒をつくる」をモットーに、日々ものづくりに挑み、「あべ」シリーズ、「★(スター)」シリーズ、「圃場別」シリーズなど、バラエティに富んだブランドを展開して参りました。
2024年には、全国の酒販店員が最もおすすめしたい酒蔵を選ぶアワード「酒屋大賞」で、GOLDを受賞させていただきました。
しかし、こうして多くの皆さまに応援していただけるようになるまでの道のりは、決して順風満帆ではありませんでした。
代々続く阿部酒造の息子として生まれた私が蔵に戻ったのは、日本酒の消費量が減少し、父の代で蔵を畳もうとしていた――
そんな、11年前のことです。
戻った当時の蔵は、幼い頃に感じていた“閉じられて、暗い”イメージそのままでした。
酒蔵の息子である自分自身にとっても、子どもの頃は身近な存在ではなかった酒蔵。
私が幼い頃、新潟の日本酒低迷の影響が阿部酒造にも大きく響き、活気がなく、幼いながら酒蔵に対して暗いイメージを持っていました。
しかも、酒蔵と実家は離れていたこと・私自身がお酒を飲めない年齢だったこともあり、酒蔵に興味を持つことなく、私にとって酒蔵は遠い存在でした。
両親からも蔵を閉業する話を聞いていたこともあり、
「日本酒って売れないんだな」
「厳しい時代だな、しょうがないな」
と感じながら上京し、広告営業の仕事に就きました。
営業として全国を飛び回り、東京の喧騒の中でもがく日々。東京で揉まれ、多くの農家やメーカーの方々と出会い、仕事を共にする中で、
ふと「本当にこれでいいのか?」と考える瞬間が多くなりました。
社会人になり3年が過ぎた頃、衝動を抑えきれず、半ば勢いで会社を辞め、蔵へ戻りました。
しかし、当時の阿部酒造は、私の人件費すらまかなえないほどの経営難に直面していました。
11年前、蔵に戻ったときには、地元・柏崎の人ですら阿部酒造の存在を知らない人が多く、蔵全体にもどこか閉ざされたような、近寄りがたい空気が漂っていたのを覚えています。
「このままではいけない」
酒蔵として美味しいお酒をつくることはもちろん、企業としてもしっかり成果を出したい。
もっと地元の人たちに知ってもらい、阿部酒造を“地元の誇り”にしたい。
そして、地域の方々や子どもたちにとって、もっと身近な存在になりたい。
そんな想いを抱きながら、今日まで酒造りに向き合ってきました。
全国的に日本酒業界の担い手を育てる環境がまだまだ整っていないなか、阿部酒造では2017年から、酒蔵を立ち上げたいと志す若者の受け入れを積極的に行ってきました。
新たなプレイヤーが増えれば、「日本酒に関わる人」も増えていく。
その広がりが、やがて日本酒を飲む人を増やすことにもつながる――
そんな想いで、この取り組みを続けています。
2022年には、お酒を飲めない子どもたちも楽しめるよう、甘酒を使ったノンアルコールドリンクの製造所と、酒蔵に隣接した直売所の建設が実現しました。
その結果、家族連れのお客様や、お酒は飲めないけれどノンアルドリンクを楽しみに蔵を訪れる方々が増えてきました。
地域の方々をはじめ、新潟や柏崎の人たちにとって“自慢の酒蔵”になりたい。
そんな「開かれた酒蔵」の実現に向けて、いよいよ次のフェーズへと歩みを進めています。
閉ざされた酒蔵を“開く”ことで、お酒をつくる人・売る人・伝える人を増やし、「日本酒の関係人口」を広げていきたい——。
蔵に隣接する直売所兼ノンアルドリンク製造棟の完成をもって、大いなる野望の第1フェーズがひと区切りを迎えました。
そして次なるステップは――
これまでの阿部酒造の蔵は、建物や設備の老朽化により、衛生管理の面で制約が多く、多くの方からご要望いただいていた 「蔵見学」 や 「テイスティング体験」 を十分に実現することができませんでした。
しかし、新たな蔵が完成すれば、
など、日本酒をもっと“身近に感じられる場”をつくることが可能になります。
これまで阿部酒造のお酒を愛してくださった皆さま、支えてくれた酒販店の方々、そして地域の皆さま。
この新たな挑戦を、ぜひ一緒に楽しんでいただけたら嬉しいです!
すでに新蔵完成の目処は立っており、2025年10月のオープンを予定しています!
今回のクラウドファンディングでいただいたご支援は、酒蔵ツアーの企画費や、新蔵を起点としたイベント開催費として活用させていただきます。
私たちの挑戦を共に楽しんでいただけるよう、様々なリターンをご用意しました!
■【クラウドファンディング限定】新蔵建造記念酒
クラウドファンディング限定で仕込んだ、特別なお酒をお楽しみいただけます。
※味わいの設計図は現在、調整中です。
※新蔵建造記念酒のラベルはイメージです。仮で「あべ ブラック」のラベルを掲載しております。
■田んぼ・酒蔵見学+テイスティングツアー
■酒造り体験+田んぼ・酒蔵見学+テイスティングツアー
■ミニ蔵開き+田んぼ・酒蔵見学+テイスティングツアー
■登喜和鮨ペアリングナイト+田んぼ・酒蔵見学+テイスティングツアー
■新蔵仕込みタンクにお名前刻印
タンク【中】には新蔵建造記念酒1本(火入れ)、タンク【大】には新蔵建造記念酒2本セット(生・火入れ各種1本)+シークレット酒が付きます。
■新蔵建造を記念した限定デザインのTシャツとグラスをご用意!
リターン購入画面で、Tシャツ・グラスのどちらか、または両方をお選びいただけます。
※通常のリターン購入画面に進んでいただき、オプション(サブリターン)として追加できます。
※印刷工程や仕上がりの品質を最優先しているため、デザインの細部に若干の変更が生じる可能性がございます。
などなど……
皆さんのご支援が、阿部酒造のさらなる「蔵の開放」を後押しする力になります!
2025年9月20日:クラウドファンディング終了
2025年10月(予定):新蔵オープン・リターン発送開始
※建物の完成日はまだ未確定のため、スケジュールが前後する可能性がございます。あらかじめご了承ください。
私たちの夢は、新しい蔵を通じて、より多くの人に日本酒への興味を持ってもらい、日本酒を「造りたい」「売りたい」「伝えたい」と思う人を1人でも多く創出し、日本酒業界への関心を広げていくこと。
田舎の小さな酒蔵にできることは、製造場を開放し酒蔵をもっと身近に感じてもらうことです。
そして「酒造人生で酒蔵を建てる」という、人生で一度あるかないかのこの一大イベントを、皆さまと一緒に楽しみたいと思っています。
この歴史的な瞬間を、皆さまと一緒に迎えられたら嬉しいです。
どうか、私たちの挑戦にご賛同いただき、共に新しい歴史を作り上げていきましょう。
何卒よろしくお願いいたします!
阿部酒造6代目・阿部裕太
株式会社青二才 代表取締役 小椋道太
10年前、訪蔵した際に思ったのは、お世辞にも良い環境とは言えない蔵でこんなにも個性が溢れ完成度の高いお酒を造っているのかと驚愕した覚えがあります。それ以降毎年、コツコツ設備を改善し、その度に加速度的に酒質を上げてくる阿部裕太氏の努力とセンスには日本酒の未来があると信じざるを得ません。今回はさらに新蔵なんて!もう彼の見せてくれるであろう未来が楽しみで楽しみでなりません!真っ先に支援させてください、そして多くの方に応援され、その方々と共に日本酒の明るい未来を造れるチームとなることを祈ってます!
天領盃酒造株式会社 代表取締役 加登仙一
阿部さんとはいつもやることが被ります。
同じ服着てたり、採用や機械の導入タイミングが同じだったり、そして今回も蔵開きやツアー、地域に人を呼び込むことに力を入れていく方向性。全く同じタイミング。ほんと嫌になります。また被ったよ。って感じです。そして阿部さんのところは10月に工事完了、弊社は10月から工事着工。
なんやねん。って感じですよね。
ちょびっとリードすな。ちょびっと。
思い返せば、阿部さんと交流がスタートしたのは2018年の夏だったと思います。僕がまだお酒造りの「お」の字もわからない時、阿部さんの蔵を見せてもらいました。
意味わかんない蔵だなって思いました。素人ながら。生酛をやりたいけど、お金がないから酒母室を作れないから自分で蔵の中にビニールハウス建てている。なんだこの人って。
そんな僕の蔵も、当時はボロボロ。休みもなくできる限り安いホテルしか泊まれず、手作りで醸造器具を作っていました。そして、7年が経った2025年。
お互い、あの時には考えられなかった今があります。よく二人で話すのですが、目標は似たようなところにあるんだけど、目標を達成するための動き方が真逆なんです笑 弊社は王道、阿部酒造は個性的。
弊社も製造量が増え、スタッフが増え、設備投資がほぼ完了しつつあります。
阿部酒造も、製造量が増え、スタッフが増え、新たに酒蔵をつくろうとしている。そして、これからはお互い酒蔵を地域資源とした地元へのお客様の導線つくりに力を入れようとしている…。年齢や酒造歴は阿部さんのほうが上ですが、同じようなタイミングで一緒に成長してこれたことを僕は嬉しく思っています。
今までは第一章。
辛い辛い酒蔵再建編でしたが、これからは第二章。何編になるかはわかりませんが、大きく酒蔵を成長させることになるのは間違いなさそうです。
ここからが本番。
臥龍雛鳳、お互い飛び立つ時です。
気張って行きましょう!!
SHIIYA VILLAGE 代表 大谷廉
同じ新潟県柏崎市で挑戦を続ける立場として、阿部酒造さんの新蔵建設を心より応援しております。
酒づくりの伝統を受け継ぎながら、常に新たな価値観と視点をもって挑戦を続ける阿部酒造さんの姿勢に、大きな期待を抱いています。私たちも同じ柏崎の地で活動する者として、その背中を追いながら、共にこのまちを盛り上げていけたらと願っています。
これからのご活躍を、心より楽しみにしております!
kitchen 105 オーナーシェフ 西村遼平
日々の仕事を作業ではなく特別な体験として開いていく蔵の開放プロジェクト。同じ地域でお店を構え、彼らのお酒を提供している僕らにとっても嬉しく、楽しみな挑戦に高鳴ります。
新蔵が完成した際には、チャレンジを見守り応援した皆さんと同じイチファンとして一緒に乾杯できるのを楽しみにしております。
炭火焼鳥備長 猪俣誠
進化し続けている阿部酒造。
ワクワクしますね。
柏崎の穏やかでときに荒れ狂う海、緑あふれる山々、田んぼに、畑に、透き通る山水。
阿部さんのお酒はそんな柏崎の風土や人々の想いをかたちにしてくれます。
是非この地で阿部酒造の造るお酒を体感してもらいたい。そんな場所ができること、とてもワクワクします。
"新たな酒蔵の扉を開ける"
その先の景色をみたい。
阿部酒造が醸すオンリーワンの酒
これからもずっと楽しみです。
芝大門 わ・かく田店主 角田貴昭
ビジネスマンから若き蔵人への転身。そして今や時代をけん引する一蔵となった(と思う)阿部酒造阿部裕太。
私は大変幸運な事に彼が今の蔵人になるまでを見させて頂き一料理人、一店主、一酒好きとして名も知られないお酒が時代を造る場面をリアルタイムで拝ませて頂けたことに敬意と感謝を贈りたい。
若き蔵人がまた若き蔵人を生み、そして当人も進化していく姿は、
「次は何をする?」
「次は何処を目指す?」
その答えを毎年アップグレードして私の想像のちょこっとだけ上に行く様はある意味腹が立つほど面白い。
そして今回の蔵自体バージョンアップ。
より広く、より深く、そしてより時代の先駆者になってゆく姿をこれからも応援させて頂きます。
さぁ、次は何を醸す?
新潟長谷川屋 代表取締役 長谷川陽路
私も阿部酒造の皆さんに「日本酒の面白さ・可能性」を教えてもらい、売りたい!伝えたい!と熱くなった一人です。酒販店という立場なので、普段から様々な造り手たちとお会いしていますが、彼らほど活気に満ち、エネルギッシュに酒造りをしているチームはいないかもしれません。新蔵が出来れば、どのようにして日本酒が誕生し、それをどんな人たちが作っているのか、間近で体感できるはず。常に美味しい酒とワクワクを提供している彼らを全力で応援します!
haccoba -Craft Sake Brewery- 代表 佐藤太亮
裕太さんの哲学を最大限表現する蔵、心から楽しみです。
率直に、「これ以上最強になられちゃうと困るなー」という師匠へのライバル心もありますが、同時に「これ以上美味しくなる阿部酒造を見てみたい」という、一ファンとしてのゾクゾクする気持ちもあります。
同じ酒蔵の経営を始めたからこそ分かる、阿部酒造の勢いの凄まじさ。
今まで以上に"圧倒的に"うまい酒、期待しています!
そして僕たちもアベマフィアの名をあげていけるよう、負けずに頑張ります。
camo株式会社 / SAKEJUMP主催 代表取締役 カワナアキ
つい先日、阿部裕太さんと王貞治さん、長嶋茂雄さんの話になりました。日本人の日々の生活に深く根ざし、また、甲子園という出身高校の威信をかけて闘う場を創出している「野球」の一時代を築いた先人たちへの、僕たちの畏敬の念がそこにはありました。そして、そんな王・長嶋の時代から、大谷翔平へと渡されたバトンは、私たちの子どもたちに確実に受け継がれ、世界で活躍するヒーローとして、憧れの眼差しを集めています。
阿部さんで6代目となる阿部酒造は、1804年から220年以上続く酒蔵です。新潟県柏崎市という地で、地域の人々の喉を潤してきたその銘酒は、一時は廃業も視野に入れながらも、阿部さんの手によって再生し、さらにこれまでとは全く異なるステージに上がろうとしています。僕は、そんな阿部さんのチャレンジを心から尊敬し、応援しています。
思えば、阿部さんのまなざしには、日本酒の醸造家としての心意気と覚悟、そして、相対する人への寛容さにも似た愛情を感じさせます。「優しいということは、厳しいということでもある」。言葉では理解していても、それを実践することはなかなか容易ではない中で、阿部さんは社員や研修生、取引先、そして誰よりも自分自身に対してそれを律している姿に、同世代としての尊敬の念を抱かずにはいられません。
阿部さんと僕は、よく「ゼロイチの飲み手を増やす」という話をします。それは、世界中のあらゆる人たちにとって日本酒がもっと身近になり、日常の飲み物になること。そのために、リキュールやクラフトコーラ、クラフトサケなど、あらゆる世代やシーンに接点を増やせる取り組みをしています。
野球が私たちの生活に深く根ざしているように、日本酒もまた、私たちの暮らしに歴史的にも文化的にも根ざしたものであるはずです。今はその片鱗が少し見えにくくなっていますが、米作りから酒造りまで、私たちの営みの中にある発酵が、造り手たちの“ワクワク”によって、“フツフツ”と日常の生活習慣の中に沸いてくるように思っています。
日本の伝統文化として受け継がれてきた日本酒の担い手としてバトンを受けた阿部さんのチャレンジを、心から応援しています。